昭和60年度 埼玉キノコ同好会行事報告
 


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60.6.23 (日) 60年度総会と第1回野外勉強会 (森林公園)
 午前中は滑川町コミュニティーセンターで総会を行なう。人数が少なくて残念である。上原さんが、ヒビワレシロハツの八宝菜風の料理を持参してくれ、昼食時に一同で御馳走になった。
 午後からは森林公園南口から入り、展望塔一帯の調査を行なう。広場の芝生上にムジナタケが群生しており、空は花曇り、写真を撮るには絶好のチャンス。夢中でシャッターを切る。15:30分、解散。

60.7.14 (日) 第2回野外勉強会 (川越初雁高校周辺雑木林)
 梅雨あけの頃、平地林では、ベニタケ科やテングタケ科、アミタケ科の大型菌をはじめ、各種のきのこがたくさん見られ、ときには足の踏み場のない程、群生することがある。きのこは秋ばかりに出るわけではない。夏場のきのこはいたみやすいが、7月に入ったら、雑木林を歩いてみたいものである。今回は参加者が少なかったが、ヤマドリタケやムラサキヤマドリタケ、ツルタケダマシ、オオササクレアセタケ(青木)など、めずらしいものが見られた。昼食時に上原氏がクロハツのいため物を持参くださり、皆さんで賞味する。なかなかおいしいものである。

60.8.10/11 (土/日) 第3回野外勉強会 (長野県南佐久郡梓山12−18)
 十文字峠にはマツタケが出ると聞いていたので、ひそかに期待していた。お盆の帰省車で、どの道も混雑し宿に着くのにかなり時間がかかった。10日の夜は 7:30頃、宿の主人より、マツタケの話を聞く。毎年、一山300万円位で入札するそうである。日照りで出ないときなどはたいへんなことになりかねない。写真など撮りたい方は8月下旬の頃に電話をくれるようにとのことである。その後、きのこ談義に花が咲く。翌朝 5:30朝食、6:00より登り始め、観察しながら八丁尾根までゆっくり登る。雲が低く、10時頃から雨が降りはじめ、昼食後はかなり激しくなった。宿には 14:30頃下山し、15:00には解散。マツタケはなかったが見事なマスタケでがまんする。

60.9.22 (日) 第4回野外勉強会 (山梨県塩山けいちょう山)
 本来は奥多摩湖畔の調査であったが、採集品が少なく、山梨県側まで足を伸ばすこととなった。途中からどしゃぶりになり、11:30分頃けいちょう山登山口に到着後、車の中で昼食を取る。12:00頃から登りはじめる。登山口は1300m 位であり、カラマツ林内にはハナイグチやドクベニタケが無数に見られた。登山道のわきにの杉木上にはヌメリツバタケが弱々しく見えかくれする。黒や白のチャブクロがあり、ツキヨタケのすばらしく大きなものが見られたが、残念ながらカメラがない。更に登ってゆくと、左手前のツガ林で歓声が上がっている。ホウロクタケをはがし、急い先頭に追い付くとサンゴハリタケとマスタケを見つけていた。ツガ林の林床は暗く下草はほとんど見えない。ミズナラの倒木上にシイタケが群生しており、その近くには朽ちはてたツキヨタケが足下にボトボト落ち、アケボノドクツルタケ(青木)の白さが目立った。「ものすごく大きなきのこがあるぞー!」という声で行ってみるとツガサルノコシカケであった。佐古さんが大事そうにこれ何ですかというので、見ると、ショウゲンジである。更に上に登りたかったが、遅くなるので下山する。16:00〜17:20まで鑑定を行ない家に帰ったのは 20:30になってしまった。

60.10.6 (日) 第5回野外勉強会 (雨天中止)


60.10.13 (日) 第6回野外勉強会 (秩父公園周辺)
 集合が遅れ、10:30頃、自然史博物館を出発、長尾尾根方面にでかけ、上寺尾の秩父公園一帯の調査を行った。傾斜がかなり急な林中を横に歩きながら、採集したり、写真をとったりする。チチタケ属の不明な種が無数に見られた。シロカノシタは今後かなり出そうである。いつものことであるがフウセンタケ属は多数見られたが、ほとんどわからない。15:00頃切り上げ16:00〜17:30鑑定会を行う
 その後小林氏の奥さんの手料理をいただきながら、きのこ談義に花を咲かせる。今回は東秩父の鈴木さん、栗島さん、根岸さんなど参加していただいた。東京新聞の村田さんなども初参加してくれた。御巣高山の日航機事故の話を聞きながら、「オキリコミ」をいただく。ウラベニホテイシメジの歯ざわりがとても良い。御巣高山では地面に手や足がニョッキリ出ているもの、黒コゲ死体、木の枝に人の皮がさがっているなど、まるで戦場のようだという話など。19:30分頃解散。栗や赤飯など、残り物をたくさん、いただいて帰る。

60.12.1 (日) スライドを見る会と忘年会 (川越市初雁幼稚園)
 今回は川越初雁幼稚園をお借りして、午前中はスライドを見ながら会員の方々の苦心の労作を見せていただいた。ト沢・福島・上原・吉田・小林・吉永・塩津・横山さんたちのスライドであったが、きのこの写真は、難しいものであるのを強く感じた。昼食はスパゲッティーペストカレーを食べ再び15:00までスライドを見る。15:00〜18:00まで忘年会を行った。会員各位より、たくさんのお酒をいただき、料理は上原氏が持参してくれた大皿上に乗せ、たいへん見栄えのするものとなった。いずれも手作りの料理でありキノコの会ならではの料理である。
 今後も、野生のキノコをうまく利用し調理に生かしたいものである。

[当日の献立]
きのこのおこわ  しいたけと鶏手羽先のうま煮  きのこの佃煮  マッシュルームのクリーム添え  きのこ入りインドカレー  スパゲッティペストカレー(きのこ入り)  マッシュルームのチーズケーキ  ハタケシメジとホタテ貝のソティー  ヒビワレシロハツの中華うま煮  ダイコンとハタケシメジのすまし汁  マツタケ酒、ユズダイコン  朝鮮風シオカラ  キジとウズラの焼鳥  キムチ  スズキの洗い

61.1.26 (日) きのこ栽培の話と実習 (県立上尾南高校)
 今回深井三郎氏の講演を予定していたが体調が思わしくなく、スライドとマンネンタケなどをお借りして、福島氏により代行していただく。
 午前中は深井方式によるマイタケの原木栽培やヤマブシタケ、マンネンタケなどのスライドを見ながら説明がなされた。現在マイタケはオガクズによる人工栽培が試みられているが、原木による栽培は行われていない。深井方式ではクリ、コナラ、ハンノキなどの小径木を 15cm程に切り、これを 2.5kg のPP袋に入れ滅菌後、植菌する方法であり、菌の伸びがたいへんよろしい。午後はシイタケ、ヒラタケ、シロタモギタケ、エノキタケなど市販されているきのこについて、分離培養の基本的な実技講習が行われた

61.2.23 (日) きのこ栽培用原木伐採作業 (小川町粟山)
 伐採現場は過日の雪が残っており、作業ができないのではないかと心配していたが、ぬかるみ程度であり、当日よく晴れたので、何とか実施できた。
 馴れぬ作業で、足腰がふらついてしまったが、サクラ、エゴ、ホオ、クリ材などを切り出して、3月9日の準備を行う。昨年の反省から松沢さんに2トントラックを用意していだだき、のべ3台分を東秩父和紙センターの庭に運び込んだ。

61.3.9 (日) 袋詰めと原木への植菌作業 (小川町和紙センター)
 和紙センターの庭において、主として午前中は、深井方式によるきのこ栽培のために、小径木の玉切り作業と袋詰め作業を行った。思いのほかたいへんな作業で予定時間を超過してしまった。午後はアラゲキクラゲ (Albino)、シイタケ、ヒラタケ、トキイロヒラタケ、ナメコ、クリタケ、マンネンタケ、キクラゲなどを原木へ植菌した後、参加者全員に配布する。短木袋栽培のパック150個を埼玉県林業試験場に運搬。(3月13日に滅菌作業を行う。)

61.3.16 (日) 「短木袋栽培」植菌作業 (埼玉県林業試験場)
 各人、自分の袋に植菌を行う。配布会まで栽培室で培養していただくことになった。(3月20日、再度植菌作業)




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