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文化祭にむけてのトキイロヒラタケのビン栽培
大久保 彦


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はじめに

 天然記念物で絶滅の危機にある「トキ」の羽の色に似ているところからトキイロヒラタケと名づけられました。
 このきのこは比較的温度の高い初夏から初秋にかけて自然に発生します。もちろん食用になります。

1. 材料と器具

 オガクズ米ぬか
 種菌は鳥取の日本菌類専門学校より購入
 70%アルコール、無菌パック、殺菌釜

2. 作業日程

◎オガクズと米ぬかを 4:1 に混ぜて水を加える。それを強く握りしめて、指の間から水がにじむ程度とします。これで培地ができあがり。
◎培地をビンに詰め高圧殺菌釜で120℃で15分殺菌

8月22日
ビニールの無菌パックを使用して、種菌をビンの培地にいれる。生物室の棚下の暗所におく。やがて、植え付けた菌の周囲から菌糸が伸びる。

9月1日
菌が培養ビン全体をおおってきたので菌かきをしました。

9月6日
培養ビンの中の培地上面に小さく針金状のようなものがたくさん伸びてきました。きのこの形をよくするためビンを横にねかせ、酸素供給のためふたをとる。

9月18日〜23日
多少、小さめのきのこの方が収穫には適しています。

あとがき

@このきのこはゆでると淡黄色になるが、温度が下がるとまたピンクにもどる。
A高温性のきのこなので、10月に入ると発生が極端に悪くなる。
B茎は堅いが傘はなかなか美味なきのこである。
C夏場のきのことして、大変栽培しやすいのでおすすめします。

 最後に、新人類といわれている高校生達は、ピンクのきのこを、頭から毒きのこというイメージをだいていて、全然試食しようとしなかったのが非常に残念であった。


参考文献   財団法人 日本きのこセンター「やさしいきのこ栽培」家の光協会出版




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