きのこ展アンケートの結果について
松村祐二(川越市)


a  会の創立10周年を記念して実施した今回のきのこ展は、たち上げが遅かったこともあり、企画が必ずしも、十分練られたものともいえず、あらゆる面で準備不足のそしりを免れませんでした。その結果、一部の幹事さんに過度の負担をおわせたり、会員のみなさまにもご迷惑をお掛けしてしまいました。改めてお詫びいたします。しかし、その点の不十分さはご容赦いただいて、大切なことは、よりよい催し物を開くにはどうしたらいいか、なへんに原因があるか、どうすれば、よかったのか、調査し確認しておくことは今後も会の活動を更に発展させるうえからも重要なポイントであると考えました。
次回、このような催しを、いつ開催するかは別にして、今回の経験を記録に留めておきたいと考え、自由記入のアンケートをみなさんにお願いいたしました。サンプル数も限られておりますし、設問に従い、率直なご意見を伺った方がYES,NOでお答えいただくより、良いと考え、自由に記入していただく方式をとりました。送付先はきのこ展にご参加いただき、お手伝いくださった55名の会員に限りました。そして34名の方から回答をいただきました。それぞれの項目について紙面の都合上、以下に主なご意見のみ集約してみました。また、オリジナルの資料は保管してありますので、閲覧ご希望の方はお申し出ください。

1. 準備について
○少なくても6カ月ぐらいの準備の期間がほしかった。
○企画案をもう少し十分煮詰める必要があった。(会場が決まってから企画会議が何回開催されたか?)
○指揮者不在で、なんの仕事も時間の浪費が多かった。(責任者がいなくてジオラマ作製業者が長時間待たされたなど)
○各パートの仕事の範囲が不明確な部分があった。

2. 催し物の内容について
○写真と実物きのこの同一展示はよかった。実物きのこに友達が「感動した」と言ってくれた。新鮮な実物にするため採集者を増やしたらよかった。
○きのこ汁はおいしかった。料金もリーズナブルだった。「おにぎり」をつけてもよかったのでは。
○スライド会場の照明が明るすぎた。きのこ販売の声が大きく、説明が聞きずらかった。もっと椅子が欲しかった。
○野生のきのこ販売には十分な配慮がなかった。

3. 会場の全体のデザインについて、個々の飾り付けについて、その他展示、会場について
○毒きのこの展示がちょっと無造作。変質者がポケットにしまい込み、きのこ汁の容器にいれないとも限らない。会員を監視役と説明役を兼ねさせ、配置させる必要があったのではなかろうか。
○ジオラマがお粗末。木々の下がごみ捨て場のようだった。会場の雰囲気つくるのに重要な要素。デザイン装飾には特に力をいれるべきだった。
○会場全体の照明が暗かった。展示物の関係で照明が届かないところができて、よく見えなかった。
○鑑定依頼者が多かった。鑑定者の机も人数も充実した方が良かった。
○会場入り口の「大きのこ展」の文字が目立たなかった。入り口付近に関係ないグループの受付が設置されていて紛らわしかった。

4. 仕事の分担について、担当した仕事をやってみて
○(販売)野生きのこを求める人が多かった。欲しくて開店(午前10時)と同時にきていたお客もいた。
○(販売)会計責任者はいても作業の責任者がいなっかった。
○(採集)連日現地〜熊谷の車往復はシンドかった。まさか会場で即売してるとは知らなかった。
○(受付)名札を渡したくても胸のプレートがなかった。展示に必要な諸道具、文具(ペンチ、鋲、鋏、マジックペン、ポスター用紙など)受付にまとめて用意すべきだった。
○(写真展示)写真の選択基準を明確に。たとえば○○ホウキタケがあったが正真正銘のホウキタケがないなど疑問に思った。写真をもっと多くしたかった。
○(料理)担当者は責任を持って自分の仕事をする。また責任を果たし得る担当者を選出する必要がある。
○(ビデオ)既成のビデオだけでなく、今後、会のオリジナルビデオがあればより充実したものになるかと思う。
○(会計)全体の費用が限られた中で、どのような方針で予算を組んで良いかわからない部分があった。

5. 今回のイベントの運営全般について
○福島先生一人におんぶにだっこの状態であった。もう少し組織的な動きが必要。○研究会の入会希望者を受け入れる態勢が欲しい。(申込用紙の用意、入会金受付など)説明員の十分な確保のため養成も必要になると思う。
○入館時に渡す会場ならびに内容案内のオリジナル・パンフレットを作成して用意したかった。(入会案内、年間スケジュールなどを入れたもの)
○駐車場が集合時間の9時半にはどこも空いて無くて困った。(通知には八木橋 駐車場ならどこでもOKとありましたが)

6. その他お気付きになられた点について建設的なご意見を是非お聞かせて下さい
○計画をもっとつめて、細やかな段階まで立案し、実施するようにしたい。
○会員の口コミや地元熊谷だけでなく周辺の地域へのPRはしたのでしょうか。
○現地採集きのこのクール宅急便利用は現実的に困難だった。野生きのこ即売が事前にわかっていれば採集方法は違ったものになっていた。
○きのこ好きがこんないるとは驚き。入会の問い合わせが10件位あった。
○大規模展は別として、毎年場所をかえ、鑑定会をやったらいいと思う。
○研究方法、例えば胞子紋の取り方、胞子撮影法、胞子の見方、標本作成法など の展示、説明をすればもっと面白かったと思う。
○きのこ栽培法(場所をとらない栽培法)を教えるコーナーがあったらと思った
○参加者が班なり地区なりにわけて連絡を密に。時間の無駄の無いようにしたい
○きのこの写真に説明文が欲しかった。該当のきのこの食べ方(調理法)の説明もあればなお良かった。

 以上、今後の活動の参考としたいという観点から、辛口なご意見やご希望を中心にまとめてみました。この他、それぞれの項目についてお礼や感謝のお言葉をたくさん頂きました。これらはお寄せいただいたことをご報告だけして、失礼ながら割愛させていただきました。
 それぞれ貴重なご意見ばかりでありますが、拝見して言えますことは
1. 準備の時間が十分とれず、短時日にまとめねばならなっかった。従って、一部の幹事や会員に大きな負担をお掛けした。
2. 指揮の所在が不明確なきらいがあった。そのため、待ち時間ややり直しが目立ち、無駄な時間を費やす結果となった。
3. 計画性に欠ける部分があった。そのときどき、会員の当意即妙で助けられたもののやはり限界があった。
などが問題点としてあげられると思います。しかし、昨年の8月20日から実質的な準備に入ったわけですから、開会まで1か月強でたち上げたことになります。至らぬ点はもちろん率直に反省しなければなりませんが、入場者も予想を越えて集客でき、なんとか格好もつきましたので、まずまず成功と考えて、お許しがいただけるものかと思います。これも、会員のみなさま方が、ボランティアとしてお仕事まで休まれ、手弁当でご奉仕いただいた結果であります。なかでも、期中にご近親の方がご不幸にあわれた会員もおりましたが、きのこ展を優先してご奉仕なされなど、頭の下がる思いがいたします。恐縮至極です。重ねてお詫びとお礼を申し上げます。



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