わずか500mでブナが生える吾国山
富田 稔(幸手市)


a  吾国山は笠間市にあり、標高わずか518mの山でありながらブナが生えている山として
知られている。道標の整備されたハイキングコース沿いには雑木林も多く、それでいて登る人は少なく、キノコ採りハイキングにはよさそうな山である。
 キノコ目当てで最初に登ったのは1996年9月8日で、まだ残暑が続き、乾燥気味でハラタケ類は3種類しか確認できなかった。しかし、その時見たキノコはキウロコテングタケ、ムレシメジそれにアキノアシナガイグチの特徴を持ったキノコと比較的珍しいキノコばかりだった。それに白い葉脈が目立つ根生葉を持つラン科の花、ミヤマウズラ。これらの納得のいく写真を撮るのが吾国山のテーマである。
 もう一つ残念なのが、クリフウセンタケ。1997年10月に登ったとき地元の人がスーパーのポリ袋いっぱいに採ったところを見た。すぐそばの林かと思って入ったら、生えていなかった。翌年(1998年)の7月にハイキングコース沿いで見つけたが、7月とあってテン
グタケの仲間やイグチしか念頭になかったので、見過ごしてしまった。9月と10月にも登ったが、影も形も見られなかった。

確認できたキノコのリスト
 97年7月19日:タマゴタケ、ドクツルタケ、コテンタケモドキ、オニテングタケ、ツエタケ
 97年10月5日:ミネシメジ、カバイロツルタケ、タマゴタケ、ドクツルタケ、カラカサタケ、ザラエノハラタケ、ムラサキアブラシメジモドキ、ヒイロタケ、ハナウロコタケ
 98年7月25日:ハナオチバタケ、タマゴタケ、コテングタケモドキ、フクロツルタケ、ムレオオイチョウタケ、シロホウライタケ、クリフウセンタケ、アンズタケ
 98年9月12日:ウスヒラタケ、コテングタケモドキ、マントカラカサタケ、ニオイコベニタケ、エゴノキタケ
 98年10月3日:ドクツルタケ、コテングタケモドキ、キイボカサタケ、アカヤマドリ、ホオベニシロアシイグチ、イロガワリ、オニイグチモドキ、ズキンタケ
 99年10月10日:タマゴタケ、コテングタケモドキ、シロオニタケ、ナカグロヒメカラカサタケ、ニガクリタケ



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