きのこ講演会
講師:宮内 信之介氏(長岡技術科学大学)
テーマ:フウセンタケ属のきのこ
世話人:福島 隆一
報告:坂本 晴雄
開催日:2003年2月16日(日)
開催場所:熊谷農業高校化学室
参加者:30名


a   いつもこの時期は乾燥注意報が続き冬晴れ時期なのですが、あいにく冷たい雨が朝から降り寒い1日でした。が、講演会会場は熱気にあふれてました。
 「今新潟ではショウロ、アラナミケシボウズタケが盛りです。雪の下から大きな白いヒラタケの仲間が発生します」とホットな話題で始まりました。
 新潟は今頃雪でとてもキノコの時期ではないと思っていたのは大間違いでした。
 「きのこをより詳しく知るには一番小さな種で始まるのではなく、科・属などの概念から始めて、それから種にいくことが必要である。そして、きのこの発生している環境を知る。フウセンタケ属は世界の分類ではMoserさんがかなり緻密に分類したが、余りにも大きくなり過ぎ現在は統一されつつある」と宮内先生。

 フウセンタケ属の分類は、亜属・節・亜節・系統・種と分けられる。その中で属から亜属への検索については、傘に粘性があり、柄は乾性であるオオカシワギタケ亜属と、傘・柄ともに粘性があるアブラシメジ亜属、それと大形で傘・柄ともに乾性で大形のシスチジアが存在するムラサキフウセンタケ亜属の種の一部について、スライドを交えかなり詳しく講義して頂きました。途中で質問が相次ぎ全てに応答して頂きました。先生の命名された種が沢山あり、その中のほんの一部だけの解説で時間が過ぎて、とても時間が短かすぎました。フウセンタケ属の講義は1週間くらいは必要だと感じました。その中で春先に梅畑などでシメジモドキと一緒に発生する小さな薄い青紫色のフウセンタケにウメウスフジフウセンタケと命名された事は長年の胸のつかえが取れたようでスッキリしました。



もどる