植菌勉強会
            
開催日時:2011年3月13日(日) 09:30~13:30
会場:行田市地域文化センター
参加者:28名(会員16名)
世話人:福島隆一、橋本稔、
報告 : 福島隆一

写真撮影: 藤井日出子
            
    
                                          
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3月11日()に起きた大地震により、参加できない方も多かったが、延期せず

予定通り実施しました。

9時30分から作業の説明と、作業上の諸注意(回転体:ドリルによる巻き込み)

(ハンマーによる指叩き)(原木の落下注意)(カッターによる切傷)を話しました。

準備された原木類は、前日橋本稔さんと長谷川勝三さん達が玉切ってくれました。

種菌は福島が準備しました。

  ①、    シイタケの原木栽培

最初の作業はシイタケの原木(コナラ・太さ10~15cm)に穴あけ後、一本に

    平均50駒(8、5mm・ブナ)程打ち込みました。

  ② 、短木栽培等

次にナメコヒラタケナラタケの順に、短木栽培や原木栽培表1表2のような

内容で実施しました。

     

                   表1使用した原木と大きさ

菌種

樹種・本数

 太さ(cm)平均   

 高さ(cm)平均

 ナメコ

アカシデ、イヌシデ・30

  20~25

    20

 ヒラタケ

アカシデ、イヌシデ0本

  20~30

    20

 ナラタケ

アカシデ、イヌシデ・5

   712

    90

                 

                   表2接種したオガクズ種菌 

菌種

種菌(オガクズ)

 増量オガクズ

 フスマ

  水

  ナメコ

 27広葉樹

なし

 3、6

  

  ヒラタケ

  9(ブナ)

12(シデ

  6

  

                  

   



ナラタケ菌の接種は、90cm原木に4箇所、12mmコンパネ用ドリルで穿孔し、接種

棒でオガクズ種菌を接種しました。

③、 販売、栽培方法の解説等

30分頃までに作業を終了し、その後販売(1本700円、ナラタケ原木は300円

しました。販売終了後プリントを見ながら30分程、栽培方法や要領について説明し

した。特にナラタケの栽培は初めての事ですので、ナラタケ菌の生態や生活の特徴

等を培養したシャーレの菌糸を見ながら解説しました。今回使用した菌種は、根状菌

糸束形成の良いヤワナラタケを使いました。

④、今年度の反省や感想

種駒は地面に置かない事等、きのこ栽培の基本的操作(穴あけ作業、駒打ち方法、

接種方法)に付いて毎回説明する必要を感じました。怪我も無く無事終了できた事

が何よりでした。

 きのこの会が発足してから、長い事栽培に携わって来ましたが、皆さんの協力で続

ける事が出来ました。原木を伐採し、日陰で水抜きをし、前日に細かく玉切り、植菌

器具や原木を全て会場に運搬、売れ残った物や道具の片付け等、担当責任者の方

は大変な思いをなされているものと恐縮しています。

 今年度母の介護でほとんど時間が取れず、種菌の準備が不十分となり、ご迷惑を

お掛けいたしました。今後、まだ栽培を行っていないブナハリタケ、ツエタケ、ヤナギ

マツタケ、ホシアンズタケ、サンゴハリタケ、ハナビラタケ、ニオウシメジ、カンゾウタケ、

タマチョレイタケ、チャナメツムタケ、ホンシメジ等の栽培を順次行いたいと思います。

多くの場合滅菌が必要となりますがその昔青木実氏のコメントの中に、自然界では

滅菌等という事は見られないしかしちゃんときのこを作る。そこに何らかの秘密や

仕組みが有る筈です。栽培する人は、そういったを学ぶべきです。という事が有り

ましたが、常に肝に銘じ努力したいと思います。

      きのこの栽培は、生き物を飼う心が必要です。快適環境を維持し、小まめに観察

育む百姓心が大切です。今後もきのこの生き様を追い続けたいと思いますので、

御協力をお願い致します。



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