きのこ発表・勉強会
             

開催日時:2011年12月11日 (日)

集合場所:国立女性教育会館(ヌエック)研修室

参加者:会員23名 1日会員4

世話人:
大久保 彦、富田 稔、武藤治子

報 告:
武藤 治子

写真撮影
河野茂樹、河野絹代

            


           会長 挨拶                         事務局 挨拶          
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テーマ 1 「2011年の気象とキノ コの発生状況」   富田 稔
     2 ポスター発表 「きのこの放射能線量測定」   大久保 彦
     3 「埼玉RDBと私にとってのめずらしいきのこ」   大久保 彦
     4 「今年出会ったちょっと珍しいキノコたち」   大館 一夫
     5 『きのこの写真を楽しむ』   河野 茂樹
     6 「可愛らしいきのこ」   河野 絹代
     7 「ロシアの広大な森を思う ─ ザ・バイカルの森や、ウスリー・タイガを旅して、
                          森の生態系の中での菌類の位置を考える」   神 ナロウド
     8 「今年の観察種から ─ 無にしてしまった不明種、注目したキノコ」   西田 誠之

 今年は改修の終わったヌエックで勉強会が行われました。会長の「珍しいキノコも大切だが会員の声がより大切」の挨拶をかわ切りにプロジェクタによる勉強 会が始まりました。


@ 2011年の気象ときのこの発生状況 -------------------- 富田 稔
  

  気 象とキノコの発生状況は富田さんの定点観測で、今年は子実体が地上で正常に成長できる気象条件が現れた時期と実際のキノコの発生状況を比較されました。何 度も現地にかよわれ、実測をされているので語られる言葉は力強く、この気温、この雨量でこの時期にキノコが思ったように生えていなかったのが何故だかわか らない、といわれたとき、理屈では説明のつかない自然の深さを改めて思いました。


A ポスター発表 「きのこの放射能線量測定」 ------ -------------- 大久保 彦
 

ポスター発表は川 越、坂戸のキノコや野菜をアメリカ製のガイガカウンターで計量した結果を写真、データでしめされました。現在多くの方が心配されている課題です。結果は心 配ない数値でした。



B 埼玉RDBと私にとってのめずらしいきのこ -------------------- 大久保 彦
 

埼 玉RDB(絶滅危惧種)はキクバナイグチ、モエギアミアシイグチ、クリイロイグチモドキ、ブドウニガイグチ、ルリハツタケ、ジャガイモタケ、ヒメベニテン グタケ、ムカシオオミダレタケの画像と性状の説明、また珍しいキノコはカワムラジンガサタケ、ウラベニイロガワリ、ヒイロウラベニイロガワリほか名前のわ からないものを含めて6,7種の画像が示されました。



C  今年出会ったちょっと珍しいキノコたち -------------------- 大館 一夫

大 館さんのめずらしいきのこはいいにおいで美味というハタシメジからはじまりました。シロマツタケモドキ(おいしい、足元細長い)、アシグロホウライタケ (柄に毛あり、胞子は星型)スズメタケ、ハマクサギタマゴタケ(つぼ、つば2重)、ミヤマタマゴタケ(白いタマゴタケ)、チャオニテングタケ、キウロコテ ングタケ、ツチナメコ(クロツチナメコ?)、サケツバタケ(色の抜けたのもあるのか?)、ヒカゲウラベニタケ(でこぼこの傘、胞子に縦に筋)、オトヒメア ンズタケ、モミジタケ(くさい、枝分かれして棒状、イボタケの仲間)、サガリハリタケ、ウズタケ(アミウズタケ?)、シックイタケ、ツブキクラゲ、モモイ ロニカワタケ、カベンタケモドキ(黄色、バナナ状)、ロクショウグサレキン、ヒメロクショウグサレキン、ビョウタケ、モエギビョウタケ、チャコブタケ、ツ ボミタケ、セイヨウショウロ属(レンガ色、硬い)とそれぞれのキノコの採取地、形状、胞子等を画像を見ながらの丁寧な説明でした。



D きのこの写真を楽しむ -------------------- 河野 茂樹
 
 午後の部は本日のホットタイム、河野さんのそれは きれいな写真から始まりました。被写体をどこに持ってくるかで、まったく違う写真になるなど、面白く、わかりやすく説明つきで写真の勉強もしたくなりま す。



E  可愛らしいきのこ -------------------- 河野 絹代
 そして奥方の 愛らしいペアのキノコたちにみなの表情もゆるみました。ご夫妻でこのように楽しめたら・・・のお手本です(キノコの会も捨てたものじゃない)。



F ロシアの広大な森を思う ─ ザ・バイカルの森や、ウスリー・タイガを旅して、

       森の生態系の中での菌類の位置を考える -------------------- 神 ナロウド
 

 神さ んの講義は表題のとおりスケールの大きなものでした。用意された長めの資料を読み上げられながら、時々混じるロシア語や地名をさらりと発音される声に耳を 傾けてお話を伺いました。そして自然とともに生きているロシアの人々は物語の中そのもののように思え、資料の最後に書いてあった古い民話というのにも関心 がむきました。が、表題の生態系の中の菌類の位置というのを理解するためにはもう少し資料を読み込まなくてはならないと思いました。


G 今年の観察種から ─ 無にしてしまった不明種、注目したキノコ -------- 西田 誠之
 

 西 田さんは採取地ごとの説明です。 1)日光湯の湖畔・腐生性のハルニレの木のイグチ、 2)菅沼湖畔、梢上の小菌ヌメリスギタケモドキ(ヒメスギタ ケ?)、 3)鍋倉山ブナ林帯・バライロツルタケ、 4)赤坂の森・アカヒダタケ・センボンイチメガサ・ボタンイボタケ、 5)奥武蔵丸山の不明菌・ミヤ マタマゴタケ(白)、シロカヤシメジの菌林・チチタケの仲間(乳の量おおい)、 6)上州武尊山のきのこ・ブナノシラユキタケ、ミヤマイロガワリほか、 7)小川観察会・ツチスギタケとムジナタケ、 8)琵琶湖北岸山地のきのこ・ナガエノスギタケ(大型、におい良し)、最後はパンダの故郷 9)中国四川 省・四姑娘(スークーニャン)山、ベースキャンプ地での大型テングタケ(?)。これはご友人からの報告で、メタリックな外見、20センチ以上、名前もわか らないけれど地元のガイドさんは食べられるというので、山に行かれた方たちは味噌汁にして食されたという説明でした。

 最後に福島さんがわからないきのこがたくさんあること、今後もやればやるほど
わからなくなってきそうだ、分類はこれからだとしめくくられました。

 今日の会は福島さんのハナビラタケのお土産つき、そして会員のみかんの差し入れもあり、若いお母さんが小学生の僕を連れての参加がまた和やかさをはこん でくれて、かなり難しい説明もありましたが面白い味の勉強会でした。

こんばんは
12/11のきのこ発表会・勉強会に参加させていただきました、中島です
先日はお世話になり、ありがとうございました
感想をお聞かせ下さい、との事でしたので、息子の日記より感想を送らせていただきます
 
*十二月十一日(日)
きのこ発表・勉強会
 今日、埼玉県、嵐山の国立女性教育会館で、きのこ発表・勉強会があったので、それに参加しました。
三鷹駅まではエコな自転車で行き、その後、武蔵嵐山駅まで、二時間かけて電車で行きました。
発表・勉強会がある部屋に着いたら、資料が二まい配られました。
でも、それはまだ読まず、先にかべにはり出された、「きのこの放射線量」のポスターをノートに書いておきました。
 原木シイタケ、ヒラタケと、野生の銀茸(ハマシメジ)とカワラタケの放射線量が書いてあって、どれも、0.101〜0.203マイクロシーベルトくらいで、野生のきのこは、さいばいしたきのこよりも線量が高かったです。
 今年は、また美味しいタマゴタケを食べようかと思っていたけれど生えなかったので初めはがっかりしたけれど、放射線量はいつもの年の二倍〜四倍だと聞いたので、後から考えれば良かったです。
 そして、発表が始まりました。
発表は、「2011年の気象とキノコの発生状況」や、「今年出会ったちょっと珍しいキノコ」など、すごくむずかしくて、中には、「ロシアの広大な森を想う」のように、小説のような発表もありました。
  それからみかんが配られました。
発表・勉強会は楽しかったです。
 
秋が瀬の野外観察会の日記
*十一月四日
きのこレポート
 今日、もらってきたサケツバタケのレポートを書きました。
サケツバタケとは、モエギタケ科モエギタケ属、学名、stropharia rugosoannulataのきのこで、食用でクセがなくて美味しいらしく、ヨーロッパではさいばいされて売られます。
レポートは、まず最初に、科、属、学名と漢字名を書きました。
次に、幼菌、成菌、傘の裏の絵を書きました。
それに、特長などを書き込んで、次ににたようなきのこを見つけた時に、まちがえて食べてしまうような事がないようにしました。
それは、サケツバタケは美味しいきのこなので、にている毒きのこを見つけた時に落ちついて見分けて、毒きのこに当たらないための工夫です。
でも、それよりヨーロッパの国を観光をかねてまわり、その間にさいばい品のサケツバタケを食べた方が安全だし、苦労してサケツバタケをさがすよりもいいです。
それにサケツバタケの根元が少しあれば、サケツバタケはシイタケなどと同じふ生菌なのでいくらでも、さいばいできます。
方法は簡単で、牛ふんとしばをまぜた(高温さっ菌をすればさらにいい)たいひに、サケツバタケの菌糸か、傘もあったら傘もうめて、日かげに置き、一日に一回水をやればいいだけです。
害菌(ヒトヨタケなど)に気をつけて、水をやるのを忘れなければ、春と秋にサケツバタケがどんどん生えて来るので、塩水に二十分ほどつけて虫出して、洗ったら、後は、炒めてもいいし焼いても美味しいです。
レポートが役に立つといいです
 
 といった日記を書いておりました
小学生の拙い文章を長々とすみません
今回の勉強会の感想ですが、息子は少し難しかったけれど、専門的な知識が得られるので、また参加したいし、楽しかったと申しております
 大人の中で少し場違いではあるかと思いますが、できればまた、参加させていただけると嬉しいです
どうもありがとうございました
これからもよろしくお願い致します
 
中島みな子
   敬耀(けいよう)
 
 


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