■川越地区周辺観察会

   開催日:2013年6月23日(日)

   集合場所:川越・水上公園

   観察地区:川越周辺平地林(赤坂の森公園、下松原地区、水上公園とその周辺)

   参加者:29名(会員27名、非会員2名)

   世話人:大久保彦、藤野英雄、西田誠之

   報告:西田誠之









 今年も種々準備を重ねて、ようやく待ち望んだ最初の観察会の日を迎えた。
 きのこは、1年中見られるとはいえ、やはり心躍らして多くの種に出会える盛期は、決して長くはない。やっとその日が来た、という思いである。
 例年通り、主な観察地は、下松原地区(初雁高校周辺)および赤坂の森公園周辺として、午前9時、川越水上公園に集合することとした。
 ―ちなみに今年は、当会創設30周年の記念年であるが、創設の年、1984年(昭和59年)7月22日には、本日の観察地と同じ地の雑木林で採集活動を実施している。  その日には、どんなきのこが採集されたのだろうか、その模様は、会報いっぽん第1号に記載されているが、以来30年、福島会長をはじめ、その頃を知るメンバーの幾人かが、今日も同じ目的で参集する。かっての日々のきのこ達が、今でも営々と子孫を繋いでいる、そんな豊かな林地が滅びることなく保たれている、その幸運に感謝するとともに、そんな場所を観察地として定めた先輩諸氏の慧眼に敬慕の念を禁じ得ない。―
 例年心配する天気は、今年も、一番の気がかりであった。
 春先から、当地は元より関東地方一体雨が少なく、6月半ば迄は、乾燥した日々が続き、日照りの下できのこの出も極端に悪かった。それが実施日の1週前から、一転して、曇天降雨の日々となった。遅れていたきのこも、急に目に付くようになった。しかし、今度は、夏台風の接近もあって、心配になる程、かなりの強雨の日々が続いた。雨天の場合は、今年も水上公園のご好意でシェルターの下を利用させて頂けるようになっていたが、ほんの半日、雨に濡れさえしなければ良いので、慌ててしまい込んでいたテルテル坊主を、取り出す始末となった。
 しかし、幸いな事に、実施前日から.またしても天気が一転、願ってもない晴れ間が広がり、当日は、爽やかな風の吹く、絶好の観察日和となった。
 私は、安堵しながら、早朝家を出て、途中、赤坂の森公園に立ち寄り、外周の林内で、数種のきのこの撮影をした。公園内は、まだ施錠されていて覗き見ることしか出来なかったが、少し気になったのは、地上のきのこが目に付かず、特定のきのこ(モリノカレバタケ属等の落葉分解菌や、材上生のカミホウライタケ等)ばかりが目立って多いことだった。ベニタケやテングタケ等菌根性のきのこは、ほとんど目にすることが出来なかった。
 午前8時前に水上公園の管理事務所にご挨拶に立ち寄ったが、その時にはもう当日開催の或るイベントを待つ多くの車が行列をなしていた。進路を逆走して侵入してくる車もあり驚いたが、幸い我々の集合場所は、イベント場から遠く離れた処だったので、影響がなくほっとした。
 集合時間を例年より少し早めたが、定刻には、参加予定の殆どの会員が参集された。
 常連の皆さんに交じって、初対面の一般参加の方も熱心に開始を待っておられた。
 やはり、皆さん、どなたも、思いは同じで、「やれやれ、やっときのこシーズンが来た、うまいこと晴れてよかったなあ、早くきのこに会いたい」という表情であった。
 藤野さん、大久保さんと私の世話役3名、それに富田さんや籾山さんにも大いに手伝って貰い、所定の手続きを済ませた。
 福島会長からは、観察時の心得と「蜂等には、十分注意されるように」と、細かな気配りの挨拶があった。
 採集地は、予定通り、赤坂の森、下松原地区(初雁高校周辺)の2カ所に分散したが、大舘ご夫妻と私のみは、水上公園内を観察することにした。
 待ちかねた皆さんには、全ての連絡事項を最小限にして、すぐに目的地へ向かって貰った。集合時間を30分早めたことと合わせて、観察時間が少しでも長くなるよう配慮したが、それでも、十分ではなかったかもしれない。

―水上公園内を歩いて−
 全員が出発した後、先に行かれた大舘ご夫妻の後を追って、公園内を歩いてみた。
 昨年は、公園内の桜並木の下だけでも、シバフタケ、イタチタケ、ハタケキノコ、アカチャカレバタケ近縁種、ヒカゲウラベニタケ近縁種、イヌセンボンタケ、オオホウライタケ、モリノカレバタケ、ベニヒダタケ、ベッコウタケ、コガサタケの仲間等が見られ、ドッグラン施設周辺のコナラやクリの樹下には、キチャハツ、ニオイワチチタケ、チョウジチチタケ、カワリハツ、アセタケ属、カレバキツネタケ等が、ごく狭い範囲で観察できたのだが、この日は、そのうちのわずか数種(コガサタケ、オオホウライタケ、イタチタケ等)しか、確認できなかった。
 それでも大舘副会長は、一つ一つのきのこを、じっくり仔細に確認しながら、丁寧に時間をかけて写真撮影をされておられた。奥様も、撮影の妨げになる土や草の小葉を取り除く等、こまごま配慮しながら、その手伝いをされておられた。その様子をみていると、きのこは、観察種の数ではなく、一つ一つじっくり観察することがいかに大事か、あらためて教えて戴いた気がした。
 公園内は、爽やかな風が吹いて、ランニングに勤しむ人や、愛犬と散歩中の人も皆、楽しそうだった。
 大舘ご夫妻と別れて、早めに観察を切り上げ、集合場所へ戻ったが、その前に、昨年、お世話になった公園事務所のドッグラン施設担当のN職員に再会して、今年もお世話になっていることへの御礼を述べた。Nさんの話では、その後も気をつけているが、ワンちゃん達がきのこを囓ったり、食べたりしていることはない、とのこと。やはり、彼らは、匂いなどを嗅ぎまわることはあっても、得体のしれない物を、そこらの欲の皮の突っ張った二本足の生き物のようにムシャムシャ食べてしまうことはないのである。それが判って安心したのか、Nさんは、きのこにもずいぶん親しみをもって戴いたようで、この日も昨年に続いて、この後、鑑定場所迄、わざわざ足を運んでくださった。(しかし、申し訳ない事に、今年は採集数が少なかった為に鑑定作業が早く終了して、その時はもう後片付けの最中で、採集したきのこを見てもらうことは出来なかった。)

―採集、鑑定結果について―
 早めに、一人集合場所に戻って、鑑定場所を整えた。いつもの木陰にシーツを敷き、分類札を並べる。
 程なく、参加された全員が、こもごもきのこを携えて、戻ってこられた。非会員で参加された初参加の方も、多数のきのこを採集されていた。福島会長と一緒に歩かれたようだ。朝、出遅れたという山田会員等ベテラン陣も来られて、参加者は、昨年以上の人数になっていた。
 昼食を済ませた後、今回もかなりの時間をかけて、鑑定にあたった。
 結果、80種が同定された。
 昨年の150種と比較するとほぼ半数、予想通り、大幅な減少だった。放射能の影響が懸念された一昨年(115種)と比べても、かなり少ない種数である。実施日は、昨年(6月24日)とは1日違い、一昨年(19日)とも、ほぼ同時期である。
 やはり、年初から始まって、さらに4月、5月、6月と数か月続いた雨量の少なさが響いたのだろう。

主な種数を、グループ別に、昨年と比較すると以下のような結果である。
 ()内は、昨年の同定数。
 ハラタケ類:40(99)
  キシメジ科: 13(18)
  テングタケ科:3(8)
  フウセンタケ科:3 (9)
  イッポンシメジ科:0(5)
  イグチ科:4(9)
  ベニタケ科:3(33)
  その他:14(17)
 ヒダナシタケ類:32(35)
 腹菌類:4(5)
 キクラゲ類:2(4)
 子嚢菌類:2(7)

特に少なかったのは、やはり菌根性のきのこだった。彼らは、今年は相当出遅れているのだろう。
ガンタケやフクロツルタケ(シロウロコツルタケ)等大型のテングタケは、まだ、まったく顔を出していなかった。イグチ類も少なく、いつも人気のある、ヤマドリタケモドキも1個体のみで、アカヤマドリ、ムラサキヤマドリタケも、見られなかった。昨年初出の希少種、サザナミイグチ(近縁種)も再見が期待されたが、発見されなかった。昨年は、並べきれないくらい採集された、ベニタケ属もわずか3種のみでチチタケ属は、皆無だった。
逆に目立ったものは、一年中見られる多孔菌等を別にすると、モリノカレバタケ属等の落葉分解菌や、シロホウライタケ属系の材上生の小菌、仮称種のカミホウライタケ等であった。(後者については、高橋春樹氏によって、現在、新体系の分類が進行中とのことである。)
同じく、少ないながらも、マツオウジや、ベニヒダタケ、ヒイロベニヒダタケ、ミドリスギタケ、コツブチャツムタケ等が生々としていたのは、彼らが材上、樹上生であるが故に、その恩恵を受けて、水分や養分を確保できて、乾燥からのハンデが少なかった為だろうか、、
今年の個体で、圧巻だったのは、見事なカブラマツタケだった。もともとぽつんと稀にしか見られない種だが、今年も、ベテラン会員によって、見事な個体が採集されていた。また、きれいな粘球体をもつタマハジキタケも同定された。数少ないイグチ類では、大型のイロガワリの仲間が1個体あった。ミヤマイロガワリか、それに近い種と思われるが、柄の切断時に赤味が強くさすのが、印象的だった。山地に多いミヤマイロガワリは、近年各所で普通に見られるようになったが、日本産種には、なお、紛らわしい複数の種が含まれているようだ。一つ採集された大きなノウタケも、ムラサキホコリタケのような色合いがあり、やや疑問が残った。私が早朝に採集した、ごく少数の落葉分解菌や材上生の種も、同定されなかった。近藤会員が説明したスギノタマバリタケは、分子系統に基づく新分類基準により新設されたタマバリタケ科に属する菌で、本会では、初めて紹介された種である。

 鑑定終了後は、福島会長と大館副会長が、総括の解説をされ、近藤会員と私が一部の解説を述べた。

―福島会長、講評要旨―
マツオウジとツバマツオウジに付いて
平成2年から3年に掛けて熊農の畑でマツオウジとツバマツオウジの原木栽培を行ったことがありました。
平地のアカマツではつばの無いマツオウジが見られます。カラマツ帯ではツバのあるマツオウジが見られます。
各地からたくさんの菌株を集めて原木栽培を行いました。
カラマツにツバの無いマツオウジを植える試験やアカマツにツバのあるマツオウジを接種し寒冷紗ハウスで2年間観察しました。その結果、アカマツ原木とカラマツ原木に植えたツバマツオウジは原木の種類に関係無く3月末から同じ形態のキノコが発生してきました。
カラマツとアカマツに植えたツバの無いマツオウジは、4月末から同じ形態のキノコが出始めました
これらの試験から、原木の種類に関係なく種の特性は保たれていました。
また、ツバマツオウジは1箇月程早くきのこが出る事が判りました。自然界で胞子が発芽し、2核菌糸が出来ることを考えると発生時期が1ヶ月も異なる種は、同一種であるとは考えがたい。という結論でした。その後行った交配試験で両種の胞子は交配しない事が判り、別の種ではないかという結論でした。
これらの事を本郷先生が健在の頃お話ししましたが、僕はマツオウジ属はやらないとおっしゃっていました。
山渓フィールドブック7新装版にあるマツオウジの学名suffrutescens は、THE GENUS LENTINUSA World Monoguraph DAVID N PEGLER (182〜186ページを参照されたい。)
なお培養を常に行なって居るのでマツオウジは、強烈な褐色腐朽菌である様に思います。多くの褐色腐朽菌の培地は褐変してくるのですが、マツオウジはこげ茶色に成る程の変色があります。

ムラサキオチバタケについて 小川町の植物編の編集に関ったときに報告した事が有ります。
1962年3月に埼玉県植物誌がまとめられました。
菌類に付いては印東弘玄氏、清水大典氏、ト沢美久氏が担当してまとめられました。ト沢先生は、主にハラタケ目(旧分類)に付いて、埼玉県各地で採集した個体を、横浜国大に来られた今井三子氏の所でご指導戴きながら、まとめられた物です。記載は1959年10月27日に刊行された日本菌類誌2巻5号に基づいています。

植物誌270頁 Marasumiellus pulcherripes PECK 
ムラサキオチバタケ(new to japan)大宮市(6,7月)傘は濃紫色、ひだも紫紅色
日本新報知である。広葉樹落ち葉上ー夏秋ー北米

同じページに次のような記載も有ります。
Mycena chlorophos(BERK. et CURT) SACC
ヤコウタケ 熊倉山、両神山、大血川、三峰山、滝川谷、中津川
林内、枯枝、樹皮、材上―秋―本州、九州、小笠原、八丈島―南洋諸島

ト沢先生が今井三子氏に埼玉県産の標本を持参する度に、関東地方のキノコは、北海道のキノコとはかなり違った種が多いので、全て見直さないといけないとおっしゃっていたとお聞きしています。青木実氏の日本キノコ図版を御覧に成れば、今井三子氏のいう意味が良く判ります。
1985年の菌学会の口頭発表で、根田仁氏が、ハナオチバタケという和名で報告した種は、23年前の埼玉県植物誌に記載されているムラサキオチバタケのことです。
ヤコウタケに付いても埼玉県の各所で報告が有りますし、清水大典氏が指導していた冬虫夏草のフォーレで田沢湖や水上でも報告されています。郡山女子大の広井勝氏も地元の桑の木で報告しております。ヤコウタケは培養菌糸が青くなるので光らなくても簡単に分類できそうです。

―大舘副会長、講評要旨―
1.今日はこの水上公園の中を歩いたのですが、芝生や草地が多くあり、その中にオオホウライタケ、アマタケ、コムラサキシメジ、コガサタケなどのキノコが出ていました。なかでもアマタケ、コガサタケは、特に珍しい種というわけではありませんが、あまり出会うことがないので早速写真を撮り、ちょっと得した気持ちになりました。

2.この時期は、夏キノコといわれるテングタケ科、イグチ科、ベニタケ科などの菌根菌が多くみられるので、今日は期待して参ったのですが、同定会場に並んだきのこの中で、それらのキノコは少ないようで、夏キノコの発生は遅れているように感じます。

3.同定会場に並んだきのこの中で、私が特に気になったものには、マツオウジ、カブラマツタケ、ヒイロベニヒダタケ、ベニヒダタケなどです。
マツオウジ:これまでハラタケ目ヒラタケ科に属するとされていましたが、新しい分類では、キカイガラタケ目キカイガラタケ科ということになりました。この時期、マツの切り株や立ち枯れた幹などに発生します。本日採取されたきのこは、だいぶ老成したものが多く、標準的な形状をイメージしにくいところはありますが、発する独特のにおいはありますので嗅いでみてください。
カブラマツタケ:形状は傘が小さく柄がかぶら状に膨らむなど、マツタケとはあまり似ていませんが、傘や柄の表面にある褐色の鱗片はマツタケのそれと同様で、その類似点がマツタケの名が付いた所以と思われます。ただ、マツタケはキシメジ科、カブラマツタケは旧分類ではハラタケ科、新分類ではカブラマツタケ科に属し、分類的にはかなり遠い関係です。

ベニヒダタケ、ヒイロベニヒダタケ:いずれもウラベニガサ科に属するキノコで、腐朽の進んだ広葉樹の切り株や倒木に発生します。条線のある傘の色がベニヒダタケは鮮黄色〜橙黄色、ヒイロベニヒダタケは橙赤色でともにきれいなきのこです。また、ベニヒダタケは比較的大型で群生するのに対し、ヒイロベニヒダタケは小型で単生します。ふたつの種が揃うことはあまりないので、その違いをよく観察してください。
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散会後、福島会長と私と二人で、公園事務所に立ち寄り、職員の方にお会いして、今年の会報を進呈して、お礼を述べた。鑑定終了後に鑑定場所に立ち寄られたNさんも戻っておられた。
今回も無事に観察会を終えられたのも、いつも快く駐車場や鑑定場所を提供してくださる水上公園の関係者の皆様のお陰であり、あらためて感謝の意をお伝えしたい。
ご協力、本当に有り難うございました。厚く御礼申し上げます。



 確 認 種

―担子菌―

(ハラタケ類)

タマチョレタケ科 :ケガワタケ、アラゲカワキタケ

キカイガラタケ科 :マツオウジ

キシメジ科 :コムラサキシメジ

ツキヨタケ科 :モリノカレバタケ、アマタケ、カミホウライタケ

ポロテレウム科 :ヒロヒダタケ

ホウライタケ科 :ハナオチバタケ、オオホウライタケ、シバフタケの仲間

カミホウライタケ
 撮影 西田誠之
オオホウライタケ
 撮影 西田誠之

ラッシタケ科 :クヌギタケ属

ガマノホタケ科 :ヒメカバイロタケの仲間

タマバリタケ科:スギノタマバリタケ、ツエタケ属、ダイダイガサ

スギノタマバリタケ 撮影 河野茂樹 ツエタケ属 撮影 河野茂樹

テングタケ科 :ヒメコナカブリツルタケ、ヒメコガネツルタケ、ニセツルタケ

ウラベニガサ科 :ヒイロベニヒダタケ、ベニヒダタケ

カブラマツタケ科 :カブラマツタケ

ニセツルタケ 撮影 富田稔 カブラマツタケ 撮影 河野茂樹

ナヨタケ科 :コキララタケ、イヌセンボンタケ、イタチタケ

オキナタケ科 :コガサタケ属

モエギタケ科 :フミヅキタケ、ヤケアトツムタケ

アセタケ科 :アセタケ属、クリゲノチャヒラタケ

イグチ科 :キッコウアワタケ(広義)、ヤマドリタケモドキ(広義)、イロガワリの仲間、コビチャニガイグチ

ベニタケ科:チギレハツタケ、ヒビワレシロハツ、ドクベニダマシ

所属科未定 :ツブエノシメジ属、ミドリスギタケ、コツブチャツムタケ

イタチタケ 撮影 河野茂樹 コツブチャツムタケ 撮影 河野茂樹

(ヒダナシタケ類)

マツカサタケ科 :イタチナミハタケ

スエヒロタケ科 :スエヒロタケ

ウロコタケ科 :チャウロコタケ

タマチョレイタケ科 :アミスギタケ、ウチワタケ、ツヤウチワタケ、ツヤウチワタケモドキ、ヒトクチタケ、ヒイロタケ、クジラタケ、カワラタケ、アラゲカワラタケ、カイガラタケ、チャカイガラタケ、エゴノキタケ、ホウネンタケ、マンネンタケ、オオミノコフキタケ、ウズラタケ、サビハチノスタケ、オオチリメンタケ

ツガサルノコシカケ科 :アオゾメタケ、ホウロクタケ

タバコウロコタケ科 :ネンドタケ

シワタケ科 :ヤケイロタケ

所属科未定 :オシロイタケの仲間、オツネンタケ、ニッケイタケ、ニクウスバタケ、ブドウタケ、ヒメシロアミタケ、スジウチワタケモドキ

イタチナミハタケ
 撮影 河野茂樹
ヒトクチタケ 撮影 富田稔 ヒイロタケ 撮影 河野茂樹
ホウロクタケ 撮影 富田稔 オオチリメンタケ 撮影 富田稔

(腹菌類)

デイプロシスチジア科 :ツチグリ

タマハジキタケ科 :タマハジキタケ

ハラタケ :ノウタケ、ホコリタケ

タマハジキタケ 撮影 河野茂樹

(キクラゲ類)

シロキクラゲ科 :シロキクラゲ

キクラゲ科 :キクラゲ

キクラゲ 撮影 河野茂樹

(子嚢菌類)

オフイオコルジケプス科 :オサムシタケ

クロサイワイタケ科 :クロコブタケ

クロコブタケ 撮影 河野茂樹

                  (以上80種、他に不明種数種)


*菌類の分類は、長年、主として形態的、生態的特徴を基準として行われてきた。 しかし、周知のとおり、近年は、DNA鑑定により判明した分子系統が明らかになり、それによる新分類基準が、正当化されるに至った。今回の観察種は、その新基準の科別の分類に基づいて記載してみた。ただし、大別の括りにおいては、便宜上、長年親しんできた、ハラタケ類、ヒダナシタケ類、腹菌類等の旧表現を残して表現した。 近年の新分類基準の定着には、なお、多くの時間を要するものと思われるが、今後なお、表記表現を含めて、多くの差し替えをする必要があると感じている。



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