■ 富士山宿泊野外観察会 |
開催日:2003年8月30日(土)〜31(日) |
集合場所:富士スバルライン奥庭山荘 15:00 参加者:34名 天候:晴れのち曇り 世話人:大舘一夫、富田稔、坂本晴雄 報告:坂本晴雄 |
奥庭山荘から見た富士山
a | 久しぶりの富士山観察会。渋滞の国道16号からやっと中央高速八王子インターに乗るとまた渋滞。いつたどり着けるかと同乗のY氏とT氏のため息が聞こえる。暫くのろのろ走ったが20分すると高速らしくスムースに快適に走ることが出来た。いつものパーキングで小休止して植え込みの下を見ると地面はカラカラであまり期待は出来ないと思った。でもあわよくば片手では握りきれない柄をもつ富士山のマツタケを見つけられるかなと期待しつつ、まずはすそ野から林の中へ潜り込むと溶岩のうえの苔の中からハナホウキタケが沢山見られた。他の種はあまり見られず少し標高を上げてとスバルラインに入り、3合目の駐車場に停車し、登山道を登りシラビソ・コメツガの中を観察するが、例年見られる大型のイグチ・テングタケの類どころかキノコの影もない。フジアザミが見事に花を付けていたのが心なごみました。 少し開けた場所で東京きのこの会の会員さんが鑑定会を開いていた。キノコ仲間のM氏も参加していて並べられたキノコを見ながら暫く皆様と歓談。今回撮影したかったオオキノボリイグチも採集されていたので宿泊地周辺で何とか発見できればと車に戻り、さらに上り御庭駐車場に停車して山荘に向かったが、キノコは何も見られなかった。 山荘に到着するとすでに鑑定会が始まっていて、沢山のキノコが並べられていた。どこで採集してきたのか不思議に思う程色々な種があった。6時の食事まで同定が行われた。食事が終わってから何種類か選んで大型のパットにきのこを入れて勉強会が行われた。 その後参加会員の自己紹介をしながら楽しい懇親会が行われ、最後に大館さんがキノコに対する熱き思いを語られた。その頃には外は涼しげでちらちらと富士山も見られた天気が一変して台風並みの風とガスで雪が降ってもおかしくない程冷え込んでいた。さすがに標高2000m以上。次の朝も天候は回復せず一応朝解散式を行い、大館さんは午後まで山荘に残り会員の採集してきたキノコを同定された。スバルラインを3合目まで下ると晴れていた。大館さん、それと同行された奥様、長谷川さん、真藤さん、大変お世話になりました有り難う御座いました。 |
a | [確認種] 子嚢菌類 テングノメシガイ科 ヘラタケ ゴンゲンタケ 担子菌類 イグチ科 アミハナイグチ、カラマツベニハナイグチ、アシベニイグチ、オオダイアシベニイグチ、ドクヤマドリ、ヤマドリタケ、キイロイグチ、クロイグチ、アケボノアワタケ、ウラグロニガイグチ、キノボリイグチ、ゴヨウイグチ、シロヌメリイグチ、ヌメリツバイグチ、ハナイグチ、ベニハナイグチ、ワタゲヌメリイグチ、ヤマイグチ オニイグチ科 クリカワヤシャイグチ イッポンシメジ科 イッポンシメジ オウギタケ科 フサクギタケ キシメジ科 キシメジ、クダアカゲシメジ、ケショウジメジ、オオキツネタケ、クヌギタケ、キサマツモドキ、ヒロヒダタケ、アカアザタケ、カブベニチャ、モリノカレバタケ テングタケ科 アケボノドクツルタケ、オオツルタケ、ガンタケ、タマゴタケ、ドクツルタケ、ヒメテングタケ、ベニテングタケ、ミヤマタマゴタケ ヌメリガサ科 オトメノカサ ハラタケ科 ヒメオニタケ 色づき始めたコケモモ フウセンタケ科 ササタケ、ショウゲンジ、イロガワリフウセンタケ、ウスフジフウセンタケ、オオウスムラサキフウセンタケ、オオカシワギタケ、サザナミツバフウセンタケ、ツバフウセンタケ、ヌメリササタケ、マムシフウセンタケ ベニタケ科 アカハツ、イロガワリキイロハツ、ウズハツ、カラマツチチタケ、キカラハツタケ、キチチタケ、キハツダケ、クロチチダマシ、トビチャチチタケ、ヌメリアカチチタケ、ヒロハチチタケ、ムラサキイロガワリ、イロガワリシロハツ、カンバベニタケ、クサイロハツ、クサハツ、ススケベニタケ、ニオイコベニタケ、フタイロベニタケ モエギタケ科 アカツムタケ、スギタケモドキ、ハナガサタケ ガレ地を好むフジアザミ ヒダナシタケ類 アンズタケ科 アンズタケ、トキイロラッパタケ、ミキイロウスタケ カノシタ科 カノシタ、シロカノシタ タコウキン科(広義) キアシグロタケ、カイメンタケ、シロカイメンタケ、ツガサルノコシカケ、ツリガネタケ タバコウロコタケ科 キコブタケ ホウキタケ科 サクラホウキタケ、チャホウキタケ、ハナホウキタケ マンネンタケ科 コフキサルノコシカケ ラッパタケ科 ウスタケ、フジウスタケ 腹菌類 ニセショウロ科 ウスキニセショウロ 異型担子菌類 アカキクラゲ科 ニカワホウキタケ ヒメククラゲ科 ニカワハリタケ 以上95種が同定されました。 分類は新日本菌類図鑑を基本としました。(確認種のデータ作成・報告:坂本晴雄 写真:横山元) |