信州中野IC、9時集合ということで直ちに琵琶池に向かった。
現地に到着後、私は部屋割りの連絡などで先ずホテルに行った。電話で聞いた声の通りの誠実そうなおかみであった。ついでにホテルの周辺の林を探索したが殆どキノコはない。ここ奥志賀に住まいのある渡辺さんに様子を聞いてみた。今は夏のキノコは完全に終わり、秋のキノコが出るには早い時期で端境期であるとし言う。琵琶池周辺で多少のチチタケを採取したのみで、その後何処に行ってもきのこの影は薄かった。
帰りに寄った菅平、嬬恋、軽井沢も同じ状況であった。
鑑定後の寸評
福島氏
◎きのこの発生後の変化に注目。 幼菌→成菌→老菌と観察してそれぞれの特徴を記憶する。
◎キノコの6割以上が菌根菌である。
◎シロカイメンタケの幼菌はうす紅い。成菌になると白くなる
◎マスタケと紛らわしいがマスタケはもろくシロカイメンタケはしっかりしている。
◎ツガサルノコシカケは針葉樹に発生する。乾燥を防ぐため幼菌は液滴をまとっている。
◎ハナビラタケはカラマツにつくものとアカマツにつくものと2種ある。アカマツにつくものは先端が開く。
◎アシベニイグチは根元付近と傘の付け根が赤い。カットするとゆるく青変する。
◎ホウキタケの仲間は現在遺伝子解析中で見直しの最中。腐生菌と菌根菌があるが菌根性のものが多い。
◎キイロケチチタケ 白色の乳液→紫色に変色 当会の発足当時は富士山でよく見かけたが今は殆どない。
確 認 種
(ハラタケ類)
ヒドナンギウム科 オオキツネタケ、カレバキツネタケ
キシメジ科 サマツモドキ、キサマツモドキ、ムレオオイチョウタケ、
タマツキカレバタケ、ヌメリツバタケモドキ、ツエタケの仲間
ヌメリツバタケモドキ 撮影 河野茂樹
ツキヨタケ科 カブベニチャ、ワサビカレバタケ
テングタケ科 カバイロツルタケ、タマゴタケ、コテングタケ
カバイロツルタケ キリンタケの仲間 撮影 河野茂樹
タマゴテングタケモドキ(アカハテングタケ)、ドクツルタケ、ガンタケ
キリンタケの仲間、コシロオニタケ
モエギタケ科 ハナガサタケ、スギタケモドキ
アセタケ科 アセタケの仲間
フウセンタケ科 ツバフウセンタケ、イロガワリフウセンタケ、キオビフウセンタケ
ツバフウセンタケ 撮影 河野茂樹
チャオビフウセンタケ、フウセンタケの仲間
イッポンシメジ科 シミイッポンシメジ、イッポンシメジ属
オウギタケ科 フサクギタケ
イグチ科 キヒダタケ
クリイロイグチ科 クリイロイグチ
ヒダハタケ科 ハンノキイグチ
イグチ科 アシベニイグチ、アカジコウ、ミヤマイロガワリ、ニガイグチモドキ、
アカヤマドリ、ヤマイグチ
ミヤマイロガワリ 撮影 河野茂樹
べニタケ科 クロハツ、オキナクサハツ、カワリハツ、
ツチカブリ、ケシロハツモドキ、チチタケ、チリメンチチタケ、キチチタケ
キイロケチチタケ、チチタケの仲間、
チチタケ 撮影 河野茂樹
(ヒダナシタケ類)
シロソウメンタケ科 ベニナギナタタケ
ベニナギナタタケ 撮影 河野茂樹
ラッパタケ科 ホウキタケの仲間
シワタケ科 オオカボチャタケ
カンザシタケ科 サガリハリタケ
キガリハリタケ 撮影 河野茂樹
ウロコタケ科 キウロコタケ
マツバハリタケ科 ケロウジ、チャハリタケ
タマチョレイタケ科 タマチョレイタケ
ツガサルノコシカケ科 マスタケ、シロカイメンタケ、ツガサルノコシカケ
シロカイメンタケ 撮影 河野茂樹
(キクラゲ類)
シロキクラゲ科 ハナビラニカワタケ、ニカワチャワンタケ
(子のう菌類)
ヘミファキジウム科 ロクショウグサレキン、モエギビョウタケ
ロクショウグサレキン モエギビョウタケ 撮影 河野茂樹
ノボリリュウタケ科 ノボリリュウタケ
冬虫夏草
ノムシタケ科 サナギタケ
オフィオコルジケプス科 カメムシタケ、サビイロクビオレタケ、アワフキムシタケ
以上67種
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