発表内容・題名・発表者
「開会挨拶」― 大舘一夫
「埼玉フォーレの報告 ― 西田 誠之
Ⅰ(講演会・オリエンテーション・懇親会・観察会・同定会・特別フォーラㇺ)
Ⅱ(会員が採集し、国立科学博物館に標本保存されたきのこ)
「最近出会った初めてのきのこ」― 大舘一夫
(昼 食)
「2015年度に見たきのこ」― 大久保彦
「2015年の天候推移ときのこの発生状況」― 富田 稔
「2015年の栽培きのこ日記」― 橋本啓一
「福島ハナビラタケ研究所の設立に当たり」― 福島隆一
大舘副会長の開会挨拶、「今年度の大きな行事であった埼玉フォーレは、予想以上に成果があった
のではないか」との言葉から、今日の勉強会は始まりました。
はじめは西田さんが「埼玉フォーレの報告」を詳しくなさいました。まず、観察地として設定された
森林公園そのものの評判が良かったこと、観察日当日は、雨上がりの日和に恵まれて多くのきのこが
観察出来たこと、また、当会会員が採取したきのこが30種、国立科学博物館に標本として保存された
こと等が報告されました。
そして、3日間に渡る行事の模様や観察されたきのこの映像が、数多く映写されました。この内容は、
ホームページや、会報にも掲載されるとのことでした。
次は大舘さんの「最近出あった初めてのキノコ」で、クロホテイシメジ・ヨソオイツルタケ・ニオイ
クロハラタケケ・キヌモミウラタケ・シロイッポンシメジ(仮称)・アオエノモミウラタケ・ニセシメジ
アイバカラハツモドキ・サンゴホウキタケ・ハイムラサキホウキタケ(仮称)・ヤニタケ・フルイカワラ
タケ・コフキクロツチガキの13種を分類、発生場所、観察地、その特徴を映像とともに詳しく説明されま
した。きれいでかわいらしかったヤニタケ(広葉樹に出たもの)が印象に残りました。
続いて大久保さんの「2015年度に見たきのこ」の発表です。横瀬でシシタケ・ケロウジがあったこと、
コウタケタケとクロカワは買って、コウタケを料理して食べた話、秩父でシャカシメジ・スミゾメシメジ、
川越でヌメリスギタケがあったこと、ヌメリスギタケとヌメリスギタケモドキとの違いについても話が及
びました。他にコナサナギタケ ( 冬虫夏草)、イボセイヨウショウロ・シロトリフ・ナヨタケ・ニガクリ
タケ・カニノツメ・ヨツデタケ(サンコタケではという意見がありました)・カゴタケ・シラタマタケ・
トガリフクロツチグリ・ツバキキンカクチャワンタケ・キイロツチスギタケ・畑から発生した不明種を
アシナガヌメリの近縁種と発表しましたが、ネナガノヒメクリタケ(青木仮称)という意見がありました。
などなど多種にわたっての話でした。
富田稔さんの報告は、毎年、丹念に気象状況ときのこの発生の記録を取ってなされているので、頭が下が
ります。「15年は、14年と似ていて、7月前半と9月の前半にきのこの発生のピークがあって、10月以降は、
さっぱりだった、秋の長雨が早く終わり、乾燥状態が続いたことが原因」とのことでした。子実体原基の
発生数とそれが観察できる大きさ迄成長する確率を分けて考え、その間の気象状況を知る必要があるとの
説明が印象に残りました。
初登場の橋本啓一さんの発表は、2015年に栽培したきのこの記録で、大きな映像で、その模様が紹介され、
なかなか迫力がありました。トキイロヒラタケ、シロナメコ、ヤナギマツタケ、オオヒラタケの4種で、
福島会長、村田、橋本稔会員等から菌種を提供されたり、技術を教えられたりしながら行ったとのこと。
「立派に育ったものは、少々虫にやられていても、美味しく食べた、福島会長から貰ったシロナメコは、
待っても、殆ど、白くならなかった」との説明があり、全員、爆笑!でした。西田、村田両会員からも、
「きのこは、基質や、環境状況によって、姿や色を変えることがよくある」との説明がありました。
最後に、福島会長から、本日の発表の総括があり、また、ご自身で「福島ハナビラタケ研究所」を設立した
との報告がありました。
大久保氏持参の展示品
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