■夏季宿泊観察会
◎開催日 2017年08月27日(日)〜28日(月)
◎宿泊地 老神温泉 東秀館
◎観察地 武尊山塊周辺
◎参加者 24名
◎世話人 藤野英雄、大久保彦、西田誠之
◎鑑定人 福島隆一、大久保彦、西田誠之
◎報告 村田紀彦
◎ 撮影 大久保彦、村田紀彦、西田誠之
今年の夏季観察会は昨年に引き続き武尊山周辺にて行われた。一応保険の上では日帰り形式をとるが鑑定会は宿の老神温泉東秀館を会場にして翌日行うこととなった。今年は昨年と対照的に八月に入ってからは雨ばかりという状況で当日の天気が心配されたが、何とかもってくれて山に入ることができた。今年は武尊牧場スキー場のリフトが動かないということで、駐車料金500円を払い、マイクロバスでリフト終点まで送ってもらい、そこから三々五々入山した。武尊山への登山道をたどりながら道周辺の茸を見て回る形である。下の広葉樹林帯は笹が多く道を離れての観察は憚られたので針葉樹林帯を目指してみた。途中見られたのはやはりイグチ科やテングタケ科の夏型茸が多かったが、ぽつりぽつりと出ているものが多く、群生しているものは余り見られなかった。二週間ほど前位にイグチやテングタケの仲間が大発生してしまっており、端境期に入ってしまった感じである。なんとか栂林帯までたどり着いたが、ここでお昼となってしまい、あまり針葉樹林帯を散策することはできなかった。ただ、やはり笹薮が多く茸探しにとってはきびしそうな環境である。時間の制約もあるので諦めて引き返し、帰りの下りは駐車場まで徒歩で降りて宿へとむかった。
宿の東秀館は昨年もお世話になっており、鑑定会場として宴会場の一画を貸していただけるので風雨の心配をせずにすむので大助かりである。プルーシートを広げておくと、やはり茸の適期だけあって心配していたよりはかなり多くの数の検体が上がってきた。ただ、結果として見ると、昨年は少ないと言いながら100種あったが、今年は72種である。本当に茸採集というものはタイミングに左右されるものである。今回は宿泊であるので講評は翌日とし、ゆっくりと温泉に入ることができた。宴会の後、同定作業が行われた。印象的だったのはツキヨタケとキショウゲンジである。どちらも成(老)菌ではなんじゃこりぁ?であったが、幼菌が隣にあればなるほどという感じである。福島会長の「茸は幼、成、老の三段階を見て覚えてください。」という言葉が耳に響く。
翌日、朝食後に、柔らかい茸については西田氏が、硬い茸については主に福島会長が講評を行った。大きな茸のツリガネタケ、ヤケゴゲタケ、エゾハリタケなどの話題が印象に残った。また、食用菌としては一級のヤマドリタケモドキ(広義)が採集されたが、味、香りの気になる所である。このグループには味、香りに違いがあるものが混じっており、なかなか、これはというものには当たれない。是非(味も含めた)詳しい分類が進んで欲しいものである。また、見事な西洋タマゴタケも採集された。これは学名に帝王の茸という名前が付けられるほど美味しいという。しかし、日本では普通のタマゴタケ同様、あまり注目を浴びていない。タマゴタケがありふれているのと色のせいであろう。かく言う本人も十数年食していない。よし、西洋タマゴタケを見つけたら食べてやろうと決意した。講評後散会となり、幾つかのグループに分かれてそれぞれ出発した。福島会長のグループは榛名湖畔を目指すそうであるが、昨夜の宴会の後遺症に悩まされ始めたので、報告担当としては失格であるが、帰途に着いた。
参加者記念撮影 撮影;村田 同定会場の様子 撮影;村田
観察開始 撮影;西田 ブナ林を行く 撮影;西田
ニカワホウキタケ 撮影;大久保 ニカワハリタケ 撮影;大久保
カバノアナタケ 撮影;西田 ヤキフタケ 撮影;西田
ツリガネタケ 撮影;西田 ツリガネタケ小型種 撮影;西田
カイメンタケ 撮影;大久保 エゾハリタケ 撮影;西田
エゾハリタケの針 撮影;西田 西洋タマゴタケ 撮影;大久保
ヒメベニテングタケ 撮影;西田 キショウゲンジ 撮影;村田
アカツムタケ 撮影;大久保 ハナガサタケ 撮影;大久保
センボンイチメガサ 撮影;西田 サナギタ 撮影;大久保
武尊山観察目録 (2017.8.27)
アカキクラゲ目
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アカキクラゲ科
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ニカワホウキタケ属
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ニカワホウキタケ
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イグチ目
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イグチ科
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ウツロイイグチ属
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ウツロイイグチ
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イグチ目
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イグチ科
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オニイグチ属
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オニイグチ
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イグチ目
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イグチ科
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キアミアシイグチ属
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キアミアシイグチ
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イグチ目
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イグチ科
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キアミアシイグチ属
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クロアワタケ
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イグチ目
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イグチ科
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キヒダタケ属
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キヒダタケ
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イグチ目
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イグチ科
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ヤマイグチ属
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ヤマイグチ
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イグチ目
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イグチ科
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ヤマドリタケ属
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ヤマドリタケモドキ
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イグチ目
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イグチ科
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ヤマドリタケ属
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ウラベニイロガワリの近縁種
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イボタケ目
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マツバハリタケ科
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クロハリタケ属
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クロハリタケ
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キクラゲ目
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ヒメキクラゲ科
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ニカワハリタケ属
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ニカワハリタケ
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タバコウロコタケ目
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タバコウロコタケ科
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カワウソタケ属
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カバノアナタケ
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タバコウロコタケ目
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タバコウロコタケ科
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カワウソタケ属
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ヤケコゲタケ
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タマチョレイタケ目
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シワタケ科
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ハナウロコタケ属
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ハナウロコタケ
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タマチョレイタケ目
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シワタケ科
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ヤケイロタケ属
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ヤケイロタケ
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タマチョレイタケ目
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タマチョレイタケ科
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シロアミタケ属
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カワラタケ
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タマチョレイタケ目
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タマチョレイタケ科
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シロアミタケ属
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ヤキフタケ
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タマチョレイタケ目
|
タマチョレイタケ科
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チャミダレアミタケ属
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チャカイガラタケ
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タマチョレイタケ目
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タマチョレイタケ科
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ツリガネタケ属
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ツリガネタケ
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タマチョレイタケ目
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タマチョレイタケ科
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マンネンタケゾク属
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コフキサルノコシカケ
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タマチョレイタケ目
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ツガサルノコシカケ科
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オオオシロイタケ属
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アオゾメタケ
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タマチョレイタケ目
|
ツガサルノコシカケ科
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カイメンタケ属
|
カイメンタケ
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タマチョレイタケ目
|
ハナビラタケ科
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ハナビラタケ属
|
ハナビラタケ
|
タマチョレイタケ目
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マクカワタケ科
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エゾハリタケ属
|
エゾハリタケ
|
チャワンタケ目
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ノボリリュウタケ科
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ノボリリュウタケ属
|
ノボリリュウタケ
|
ハラタケ目
|
イッポンシメジ科
|
イッポンシメジ属
|
クサウラベニタケ
|
ハラタケ目
|
キシメジ科
|
キシメジ属
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カラマツシメジ
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ハラタケ目
|
キシメジ科
|
サマツモドキ属
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サマツモドキ
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ハラタケ目
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タマバリタケ科
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ツエタケ属
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ツエタケの近縁種
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ハラタケ目
|
ツキヨタケ科
|
ツキヨタケ属
|
ツキヨタケ
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ハラタケ目
|
テングタケ科
|
テングタケ属
|
カバイロツルタケ
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ハラタケ目
|
テングタケ科
|
テングタケ属
|
コガネテングタケ
|
ハラタケ目
|
テングタケ科
|
テングタケ属
|
西洋タマゴタケ
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ハラタケ目
|
テングタケ科
|
テングタケ属
|
タマゴテングタケモドキ
|
ハラタケ目
|
テングタケ科
|
テングタケ属
|
ツルタケ
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ハラタケ目
|
テングタケ科
|
テングタケ属
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ヒメコナカブリツルタケ
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ハラタケ目
|
テングタケ科
|
テングタケ属
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ヒメベニテングタケ
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ハラタケ目
|
ナヨタケ科
|
ナヨタケ属
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ムササビタケ
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ハラタケ目
|
ハラタケ科
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カラカサタケ属
|
カラカサタケ
|
ハラタケ目
|
ヒドナンギウム科
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キツネタケ属
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ウラムラサキ
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ハラタケ目
|
ヒドナンギウム科
|
キツネタケ属
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オオキツネタケ
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ハラタケ目
|
フウセンタケ科
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キショウゲンジ属
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キショウゲンジ
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ハラタケ目
|
フウセンタケ科
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フウセンタケ属
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ムラサキアブラシメジモドキ
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ハラタケ目
|
フウセンタケ科
|
フウセンタケ属
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キオビフウセンタケ
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ハラタケ目
|
フウセンタケ科
|
フウセンタケ属
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キンチャフウセンタケ
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ハラタケ目
|
フウセンタケ科
|
フウセンタケ属
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ササタケの近縁種
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ハラタケ目
|
フウセンタケ科
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フウセンタケ属
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フウセンタケ属
|
ハラタケ目
|
フウセンタケ科
|
フウセンタケ属
|
フウセンタケ属
|
ハラタケ目
|
不明
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スギヒラタケ属
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スギヒラタケ
|
ハラタケ目
|
不明
|
チャツムタケ属
|
オオワライタケの近縁種
|
ハラタケ目
|
ホウライタケ科
|
ホウライタケ属
|
コオオホウライタケ
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ハラタケ目
|
モエギタケ科
|
スギタケ属
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アカツムタケ
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ハラタケ目
|
モエギタケ科
|
スギタケ属
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ハナガサタケ
|
ハラタケ目
|
モエギタケ科
|
センボンイチメガサ属
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センボンイチメガサ
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ハラタケ目
|
モエギタケ科
|
モエギタケ属
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キサケツバタケ
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ハラタケ目
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ラッシタケ科
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ワサビタケ属
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ワサビタケ
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ベニタケ目
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ベニタケ科
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チチタケ属
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アオゾメツチカブリ
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ベニタケ目
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ベニタケ科
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チチタケ属
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クロチチタケ
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ベニタケ目
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ベニタケ科
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チチタケ属
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クロチチダマシ
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ベニタケ目
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ベニタケ科
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チチタケ属
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ケシロハツ
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ベニタケ目
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ベニタケ科
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チチタケ属
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チチタケ
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ベニタケ目
|
ベニタケ科
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チチタケ属
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チョウジチチタケ
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ベニタケ目
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ベニタケ科
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チチタケ属
|
ツチイロチチタケ
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ベニタケ目
|
ベニタケ科
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チチタケ属
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ツチカブリ
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ベニタケ目
|
ベニタケ科
|
チチタケ属
|
モチゲチチタケ
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ベニタケ目
|
ベニタケ科
|
ベニタケ属
|
アカカバイロタケ
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ベニタケ目
|
ベニタケ科
|
ベニタケ属
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オキナクサハツ
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ベニタケ目
|
ベニタケ科
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ベニタケ属
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クサハツ
|
ベニタケ目
|
ベニタケ科
|
ベニタケ属
|
クサハツモドキ
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ベニタケ目
|
ベニタケ科
|
ベニタケ属
|
クロハツ
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ベニタケ目
|
ベニタケ科
|
ベニタケ属
|
ニオイベニハツ
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タンポタケ目
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ノムシタケ科
|
ノムシタケ属
|
サナギタケ
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以上72種
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