秩父ミューズパーク野外菌類観察会報告
開催日 11月03日(日)
集合場所 秩父ミューズパーク北口No13駐車場
観察地 秩父ミューズパーク北口周辺
参加者 9名
鑑定人 福島隆一、近藤芳明、村田紀彦、大久保彦
世話人 福島隆一、村田紀彦、大久保彦
報告 福島隆一
撮影 福島隆一、大久保彦
a | 今年は台風19号の大雨の増水により秋ヶ瀬公園が閉鎖され何時も行ってきた観察会が中止になったため有志参加で秩父ミューズパークのキノコ観察会を行いました。埼玉きのこ研 アシボソシロシメジ(青木仮名)について 青木さんがなぜ★アシボソシロシメジという和名を付けられたかという事が良く判る個体が沢山見られました。腐植質の中に伸びた細長い純白の柄を見れば、こんな和名が良いだろうと言う事も理解できます。しかし苔が生えているような見晴らしが良く、風通しの良いところに生えている個体では、傘が大きく開き、中央部が薄黄土色でシロシメジを思わせる個体も沢山ありました。北陸のキノコ図鑑を書かれた池田さんは、★シロニオイシメジという仮名で記載しています。このきのこは、特有なニオイが有るからです。良い匂いではありませんが、成長段階や様々な環境により形態や性状が異なるのが野生のキノコの常ですので、目をつむっていても匂いの信号を出しているというのは有難い事です。この匂いは、どのような化学物質で、どの様な働きが有るのでしょうか? クロトリュフの一種、シマショウロ属の一種について 分離培養するためにシマショウロ属の一種を持ち帰り一晩部屋に置いたところ、気分が悪くなるような悪臭が漂い、雨戸全開、扇風機を回し換気をしました。それでも匂いが気になったので外に出してしまいました。ユニチカ中央研究所にいた時に、研究室に入って来る人から、ガス漏れしているのではないか?と何度も聞かれ、匂いの元を捜索したところ、冷蔵保存し、忘れていた中国産トリュフの匂いでした。人には、凄く嫌な匂いと感じても他の動物には、ご馳走の匂いであるかもしれない?おいしく熟したよ!食べて!という生き残り作戦か?黒トリュフの一種持ち帰った人へ。バナナの熟成にエチレンガスを使いますが、トリュフをビニール袋に包みエチレンガスを入れて冷蔵保存をしてみたらどうなるのでしょう? トガリツキミタケその他について アカヤマタケは手で触れた所などが、短時間に黒変してくるためアカヤマタケではないよね?傘が赤いし尖って居るからトガリベニヤマタケかね?でも柄の下半部が黄色いからトガリツキミタケかね‼ コオトメノカサについては、高橋春樹さん命名のユキラッパタケかと思いましたが、自宅で調べてゆく中でシロヒメカヤタケ?でも中央部のへこみが少ないな‼ヒダの粗さが違うな‼コケや草地にも出ていたな‼オトメノカサの白さだな‼でも個体が小さいな‼いい加減な福島だな‼ フウセンタケ類について 2種だけ記録しましたが4種に付いては判りませんでした。今回は、同一種について沢山の個体が見られ、生育段階も見られましたが、勉強不足で申し訳ありません。 持ち帰ったきのこの培養について 8月から3か月間自宅謹慎をして3年間続けてきたハナビラタケの栽培研究のデータ整理をしております。朝から晩までパソコン打ちに疲れたので、昔のようにかたっぱしから30種程の秩父ミューズパークきのこを培養してみました。腐生菌や木材腐朽菌等は、そろそろ発菌してきましたが、菌根菌は、ダンマリを決めています。これから1ヵ月程観察が続き,生き甲斐??でしょうか‼ 文責 福 島 隆 一
トガリツキミタケ ハダイロガサ クマシメジ シモフリシメジ アシボソシロシメジ ガンタケ テングタケ コゲホコリタケ
秩父ミューズパーク観察目録(2019年11月3日)
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